株高・円安の理由とは?ー安倍政権経済政策ー [雑学]

どうして、いま株高で円安なのだろう?

私と同様の疑問をもったヒトがいる。
http://oshiete.goo.ne.jp/qa/7995703.html

それは景気が回復したからではない。回復しているのであれば、我々はもっとそれを
実感しているはずだ。実際は昨年度に上がった消費税のために、缶ジュース一杯ですら、
130円も支払う羽目になっている。それは政治に依拠している。

生産物が増えて収益があがり、そこに投資が増えて株価の上昇が加わっている
のであれば、通常の成長であり問題は無い。だが今回はそんな話を聞くのは、トヨタ
くらいではあるまいか?東芝やシャープの沈没をみればメーカーは決して儲かっていない
事がわかる。これはいずれ、他の電化製品メーカーにも訪れる事だろう。
それがグローバル化であり、技術がコモディティ化すれば、結局相対的賃金水準の差が
商品価格に跳ね返ってくるのである。では、どうして株価は上昇するのか?
簡単である、誰かが買っているからだ。つまり欲しがる人が増えれば株価は上がる。

誰が株を買っているのだろう?
その一つの答えは、国民である。定期預金の金利をみれば、カスカスの利率しかついていない。
つまり銀行に投資してもリターンはほぼ無いに等しい。すると人々はどうするか?
少しでも自己資金を運用しようと試みるだろう。つまり株や為替、FXやETFなどだ。
定期に預けるよりも運用率の高いものへと手を出すのは当然の心理かもしれない。
だが、それが誰かの策略かもしれない。

株高や円安は自然な流れで起こったわけではない。また低金利も自然と金利が低下した
わけではない。そこには人為があるということを忘れてはいけない。
ここが最大の留意点であり、この記事の主張である。

http://www.boj.or.jp/mopo/outline/qqe.htm/
ここにもう一つの答えがある。株を買っているもう一人の正体、それは日銀だ。
ETFとJ-REITを購入している。つまり株と土地に融資しているわけだ。
当たり前であるが、国が株を買うというのだから、株の値は当然上がる。

https://www.toushin.or.jp/investmenttrust/etf/scheme/(ETF参考)
https://www.toushin.or.jp/reit/about/what/(J-REIT参考)

http://money.minkabu.jp/47325
さらに、もうひとつ答えがある。つまり、年金機構が株を買っているのだ。
GPIFという我々の年金を運用する部門が、国債だけでなく株を買っているのである。
その株取引の割合をアベノミクスの一環として「追加金融緩和」したのである。
つまり株を今までよりたくさん買うということだ。
http://www.gpif.go.jp/gpif/portfolio.html(GPIF参考)

加えて海外株式・債権の購入割合が40%である。これは外貨を買う事になり、
円安へ誘導することになる。
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKBN0IK05420141031(参考)

つまり、国が諸手を上げて、株価押し上げと、円安へ誘導しているのである。
アベノミクスとは、この状態を物価2%水準に到達するまで行い続けるということになる。

恰も景気が良くなったかのように、そして、円安差益で、観光業の発達などによる
内需拡大が生れているかのようにメディアで報道されるが、それは一面に過ぎない。

考えてみれば明らかだろう。円高で株価が低かったのはたった3年前の年末(2012年12月)だ。
3年で簡単に景気が回復すれば、誰も苦労しない。この政権交代劇から、金融緩和が始まる。
金融緩和とは市中銀行にある国債を日銀が買い取る事、つまり市中に金を増やす事だ。
むろん、市中に金が増えるということは、お金の実質的価値が下がる。それはいわゆる
インフレであり、外貨に対しては円安となる。

よって、国は株を買い、市中に金を流すことで株価高、円安を誘導したのであった。
さて再度ここで言いたい。それはこれは人為的な操作ということである。アダムスミスが
提唱したような資本主義で、現状の経済を眺めてはならない。政府がひとたび動けば、
1ドル80円程度だった円が、125円になり、平均株価が一万円だったものが二万になる。
これを市場操作といわずしてなんという。需要と供給の曲線はおかしな位置で交わっている。

個人としてこの状況をどう眺めるべきか。多くの人は預金金利しか目がいかないだろう。
預金金利のあまりの低さに、もう少し利率のよい投資先を探して、FXや為替といった
投資信託に財を預けるのかもしれない。問題はそのような財テクで儲ける事自体である。
株価は操作されており、インフレも操作されている。そこで政府のもくろみ通り、
個人投資家気分になって、株や投資信託に手をだして良いものか。おそらく政府のてこ入れが
変更されれば、実態にそぐわない株価は下落するだろう。その間に投資した多くの個人は、
損益を抱えることになるだろう。問題は、このてこ入れをいつやめるかである。それまでは
株を政府が買い支えている限りにおいて、株価が下がることはあるまい。


調べてすっきりしたのは、要は株価は景気回復の指標とはならないということだ。
なぜなら、政府の意向、つまり日銀の行動で変更が可能であるような代物だからだ。
実態の経済は、株価が増えても、生産物自体が増えなければ成長とは呼べないのだ。
円安については少しリサーチ不足である。今後機会があればリサーチしてみよう。

最後に、いつも書く事ではあるが、「利子」という考えの危険性は知らねばならない。
それはつまり借金という意味だ。我々の経済は借金をすることで回っている。つまり、
未来に生まれる価値を現在で消費しているということである。未来の資源を今食って
しまえば未来が明るいはずがない。それを目の前の経済成長というくだらない目的の
ために、消費し続けているのが現代日本である。いずれこの仕組みが破たんする。
それは間違えの無い事実だ。問題はそれがいつか?ということであり、どのように
着陸するかという問題である。その問題の本質は「利子」にある。この制度の歯止めが
世界を良くする可能性につながると私は信じている。

https://sites.google.com/site/nekodemokeizai/nekodemowakaru-jing-ji-yong-yu/jin-rong-huan-hette-heda(参考)
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