予想通りの結果に呆れる [思考・志向・試行]

結局、日本は予想通りになってきた。

アホノミクスは量的緩和政策。国債を発行して、市中に金を増やす方法だった。
加えて、政府が株を買い、土地を買った。

日銀はイールドカーブ・コントロールで金利を抑え、マイナス金利で融資を各銀行に
強要してきた。

これらは供給側の強化である。

デフレ下にあった日本に必要だったのは、需要喚起であった。
だが政府の相次ぐ消費税増税によって、むしろ需要は減った。

加えて、法人税の減税を行ったので、ますます企業の供給力は高まった。
正確に言えば、企業の資産が増えたというべきか。

増えた資産で企業は何をしたか。
需要が増えないので、余った金を金融に回したのである。

こうして政府も大企業もグルになって株価押上を行ったのである。
各企業は自社株買いをおこない、政府は年金資金をつかって株を買う。

日本は実態もないのに株価を釣り上げてきたのだった。
いまや日経平均は4万である。

一方で、金を増やしたので円安にふれてしまった。

一般庶民の視点でみると、大損をした。
・政府は国債を乱発した。
・国債を賄うために、実質的増税を繰り返してきた。
・法人税が減った分を消費税でまかなってきた。
・円安になったので、輸入資材が高騰し、インフレになった。

・さらにコストカットといって正社員を減らし、非正規を増やした。
・リストラといって、給与のあがる50代60代の首を切った。

庶民には何も良いことがないといってもいい。
むしろ、本来もらうべき金をもらえなくなっているとも言える。
搾取が公然と行われているということだ。

だが、こうなった理由は、大衆の政治への無関心である。
そしてろくでもない議員たちを選んでいることだ。
私にはとても許容できない人間たちが政治をやっている。
はっきり言えば、恥だ。実にくだらない連中である。

だが、日本の民度はそれなのだ。まさに日本の程度そのものなのだ。
エラソーなことを言わせてもらうが、はっきりいって庶民は愚昧である。
自らの人生を、顔もしらない人間たちに捧げている。

別に真実を知らなくてもいい。知らない人間のほうが大半なのだ。
そして、何も知らぬまま人生を終えていくのである。無知はある意味で幸福である。
当然、皮肉である。

このブログでは何年もアホノミクス批判をしてきた。
明確に指摘したのは2015年のことだった。
その問題が今まさに目に見え始めたのである。

原理的なことは、まず揺らがない。今の日本は当たり前のことが起こっているだけである。
株価をおしあげて、円安にしたのだから、その通りになったまでだ。

ところが大問題なのは、これをおいそれと戻せないことである。
株価を下げられるだろうか?
円高にできるだろうか?

ばかみたいだけれども、日本は目先の利益を引き換えに絶望の未来を選んだのである。
この30年の停滞は、まさにその時間であった。目先の利益を優先し続け、今もそれを
やっているのだ。

その一方で世界は動き、新しい技術が時代を変えようとしている。
日本人はそれに全く追いついていけないでいる。

端的に言えば、需要を抑制する消費税がもっとも問題だっただろう。
正確には売上税である。事業者が払うものだ。それを消費者に肩代わりさせる仕組み。

売上があったら、その一部を税としてよこせ。という事。
特例として輸出企業は免除というわけのわからない税であり、
BtoBについても消費税分は相殺できるというものなのだ。

本来消費税は売上税なので、価格内に収まるもの。それを外側に出して、
消費者に払わせるのである。これは別に私の見解ではない政府の公式見解である。

そのようなものを導入したらどうなったか。
買い物をするたびに、価格に応じて「罰金」を払う仕組みである。
需要が減るのは当然であろう。

減った需要は、売上の減少となる。
減った売上を補填するイージーな方法が、人減らし、コストカットである。
正社員を減らし、非正規を増やす。リストラして人を減らす。

人が減ると一人あたりの仕事量が増える。
正社員はそれなりに長時間労働を強要されるようになる。
一方で非正規は「やりがい」搾取や尊厳のない仕事への従事の憂き目にあう。

こうして、日本はデフレになった。
このデフレをみて、インフレにしようというのが政策になったわけだ。

だが、政府主導のインフレとは何か。それは先も述べたような金を刷ることであり、
金融的操作を日銀が行うことである。供給側に金を回すというだけなのだ。

誰でも了解できるように、馬を水辺までつれていくことはできる。なんなら水辺を
拡張することも出来る。だが、馬が水を飲むかどうかは別の話なのだ。

政府は需要を喚起させる必要があった。それによってインフレの解消をするべきだった。
だが、それらは全部避けた。なぜなら、庶民が得をすることになってしまうからだ。

政府は庶民の得になることなどしない。彼らはいまや、利権団体の手先である。
だから、インフレになっても需要喚起させるための方策は何一つしないのだ。

端的に言えば、政府は庶民の敵である。そして政府の背後には官僚たちがいる。

官僚たち、つまりテクノクラートは大企業にもいる。
簡単に言えば、受験エリートである。彼らは自らを選抜された人間と自負し、
大衆を心のどこかで見下している。やはり庶民とは敵対する。
なぜなら「努力して勝ったものが利益を得るのだ」と思い込んでいるからだ。
負けたものが悪い。そう心のどこかで思っているのである。

じゃあ、その庶民はこれをみて、官僚を止めさせられないのだから、せめて政治家は
まともな人を選べば良いのだが、それについては絶望的である。
なぜなら、庶民はもうすっかり愚民化してしまったからである。

社会の原理的真実を知るよりも、大谷がホームランを打つことのほうが重要だと
思っているのだからやむを得ない。

このブログの読者なら、私が述べたことが現実化していることを知っているだろう。
だが、このブログを読む奇特な人はごくごく少数なのだ。


日本はまだまだ沈む。これからは残念だが、治安悪化は否めない。
犯罪行為が横行するだろう。政治家の裏金などカワイイものかもしれない。

日本政府はいよいよ軍事国家化に本格参入である。
その後には、戦争が待っている。武器をもった人間はそれをつかいたくなるものなのだ。

もし金が余っているなら、軍需産業の株でも買うべきだろう。
(残念だがこれはかなりの確率で儲かってしまうだろう。)

その一方で、それによる犠牲者が生じることも確かなのだ。
紛争の裏の側面は、明らかに金儲けなのである。

世界はなんと愚かなんだろうか。

日本は軍需産業化することで、またもや体制側に金を流す仕組みを強化しようとしている。
その一方で、その歪みについては庶民に押し付けようとしているのだ。

ここにきて問題はもっと深刻である。押し付ける庶民が減っているのだから。
現状では意識できないかもしれないが、ものすごい少子化だということを
忘れてはいけないのである。それも無論、経済的な問題なのだ。

あと20年後、今の40代が60代になる頃に果たして、日本人がどれくらい存在するか。
支えてくれる人たちは減るだけである。増えやしないのに、今の現状が続くはずがない。

若者たちはおそらくは「出稼ぎ」になる。
諸外国に働きに出て、日本に送金という形になるのだろう。
優秀な人はそのまま海外にいつくのかもしれない。

日本国内には老朽化したインフラと、何の能もない老人ばかり。
そんな状態がどうして嬉しいだろうか?

老害というと聞こえが悪いだろうが、今の日本の意思決定は明らかに
遠くをみつめていない。50年後など知ったことかという、あまりにひどい意思決定が
行われてきているし、今もされている。

選挙にいかない若者世代は、老人のなすがままなのだ。

若者は若者を代表する党を結成して、抵抗しないと手遅れになるだろう。
いやもう手遅れだが、何もしないよりはマシであろう。

日本に壊滅的なカタストロフィが起こらないと見込めるなら、
若者は40代、50代まで生き延びれば、清々しい人生がくるかもしれない。
老人たちがいなくなるまで生き延びることだ。

ここからどうやっても避けられない経済的沈没を
どうにか生き抜くこと。これが大問題なのだ。
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