非暴力・不服従 [思考・志向・試行]

https://www.youtube.com/watch?v=gJFffe61o_s&ab_channel=%E3%83%87%E3%83%A2%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%B7%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%A0%E3%82%B9


ジャーナル系のYoutubeである。
佐高信氏のチャンネル。そして、ゲストはクレ カオル氏

ここには、ウクライナ戦争の実態が示されている。
香港人のクレ氏がジャーナリストとしてウクライナでの取材を報告している。
実に生々しい。

これを観て、私は少し考えを新たにしている。
それは、非暴力・不服従についてだ。


クレ氏が証言するように、ウクライナには過去、抵抗しなかった時代がある。
その時に何が起こったのか。自国の文化否定を余儀なくされてきた過去。
それはひとえに抵抗しなかったことによる。

今、現地のウクライナ人たちは戦っている。
それは社会を守るという大義のため。もうちょっといえば、身の回り人間を助けるため。
その気持は十分に分かる。そして、日々多くの若者が軍に参加していくことも。

いざ戦闘が始まるとどういう機運が高まるか手に取るようだ。

抵抗しなければ、侵略国による文化同化が始まる。言葉をうしない所作を失う。
そのような状態に置かれるよりも、命がけの抵抗を試みるという考えは極めて自然だ。

私が思うに、このような事態において、暴力主義になるのは避けがたいのかもしれない。
かつての大戦時にも、一部の知識人たちは核開発をサポートしてきた。それは
暴力による勝利をもたらすからだ。敵が蹂躙するのであれば、抵抗する他ない。


それでも、それでも尚、私には暴力による抵抗には反対である。
なぜなら、その暴力によりおそらく数百年はいがみ合いを続ける結果になるからだ。
それはもう泥沼としか言いようがない。

非暴力・不服従というのは、実は極めて要求度が高い行為である。
一見すると何もしないかのように見える。ぜんぜん違うのだ。
これはデモやストと同じ行為であり、さらに過激とも言える行為である。

要するに、嫌がらせ行為である。暴力はその究極だが、非暴力・不服従は
暴力に変えて、嫌がらせを続けるという事である。

多くの人は正論を嫌がるだろう。ならば、正論は武器である。
正論を言い続けることは、お花畑の行為ではない。自覚的な正論とは、
非暴力な戦いである。敵が嫌がるがゆえに正論を使うのである。

同様に、無抵抗な者を殺傷させる事もまた嫌がらせるだろう。
人はそこまで心が強くない。だからこそ、遠隔で戦うのだ。
それを目の前に持っていくことは、嫌がらせになる。

つまり、上記のYoutube映像のように、実際の悲惨な実体を知らしめることは
嫌がらせになる。ジャーナリズムもまた非暴力な戦いなのだ。

軍隊の前に、彼らが築いた死体の映像を持ち出す事。
これだけで彼らは前後不覚になるだろう。とりわけ意思決定をする人々にはだ。

非暴力・不服従とは無抵抗主義ではない。抵抗する非暴力なのである。


いざという時に、戦いに身を投じる人々の気持ちは分かる。
だがそれはやはり非人道的と言わざるを得ない。
本質的に暴力を是とするのは、退廃した人間の発想なのだ。

最後は暴力がものを言う。それは確かだ。
だが、本当にものをいうのは人の意志である。
ガンジーの思想は、死後もなお、受け継がれていく。
それは宗教家もしかり。


別段、聖人になれという話ではないのに、なぜか多くの凡人は、現実的という名の
ゲスな行為を肯定しようとする。それは端から無理なので、心の奥では納得できず、
何重にも理論武装してハリボテ化する。そして居直るのだ。

事実は、もっと愚鈍である。ただ自分の利益を守りたいだけ。
要するにそこに正義や思想など存在しない。そんなものは後付なのである。

気をつけた方がいい。政府はいよいよ、その気らしい。
戦争をやりたい勢力と、混乱した社会に暴力を是とする勢力が現れている。
もう手遅れかもしれない。

現在進行している大きな絵は、国民国家というシステムの衰退だ。
それなのに、国民国家がその巨体を維持するために、人々に多くを押し付けている。
残念だが、時代はそちら戻ることはないのではないかと私は思うが、どうだろうか?

その国民国家が正当化する戦争という暴力。
いよいよ暴力は、AIによる管理などに変わるべきかもしれないのだ。
この世界の誰にも戦争実行命令をだせない仕組みがあるならば、
戦争など生じないのである。

そして軍などなければ、それにこした事はないのだ。
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