何が悪いのか、だいたい分かってるよねえ。 [雑学]

ちょっとぼやきを。

今まで、色々と記事にしてきたが、既に問題がなんなのか、分かってる気がしないだろうか。

ろくでもない政治家や経営者、
イエスマンに成り下がるエリートたち、
現状維持(経済成長するという意味での)を普通と思う老人たち。

高度成長期と、その後というダイナミズム。
借り物の資本主義と、アメリカからの新自由主義の圧力。

時代の流れの速さ。
多くの人が取り残される現実。


どこにどんな問題があるかは、既に明確ではないのか。
では、その改善策は、どうなるのか。


通常、問題があれば問題箇所に対処する。例えば虫歯が出来たらどうするか。
虫歯が出来たら、今の所、削るほかない。だから削りに行く。そして詰めてくる。
もしくはハイテクなら焼きとる。とはいえこれも削るようなものだろう。

つまり、原因を取り除こうとするのが治療である。


では、社会的治療とはなにか。
例えば、ホームレスがいる。すると、多くの人はホームレスが問題だと思う。
ホームレスになっている人間が何か問題をおこしていると思っている。

もちろん、そうした面もあるだろう。きっと何かを抱えているに違いない。
その一方で、ホームレスにならざるを得なかった状況がある。
それは社会的な仕組みに依存しているはずだ。

つまり、この場合の対処は、ホームレスを助けるのも大事だが、
ホームレスを作り出してしまう構造が問題といえるのだ。

原因はホームレスではなく、ホームレスを生み出してしまう体制ということである。

これはどういうことか。
人には類推する性質がある。つまり原因と結果だ。

どうにもヒトはそこまで賢いわけではなく、この原因と結果を取り違えるということをよく
するのである。

先ほどの状況に、この取り違えを適応するとこうなる。
本来の原因ではなく、結果に対処することで問題解決を図ろうとするということだ。

虫歯の根本的な治療とは、虫歯にならない食事をとること、もしくは歯磨きの徹底である。
でなければ、治療をしてもすぐにまた虫歯になってしまうだろう。

同じことだ。社会問題の多くは、問題の原因を解決すること無く、
問題の結果を後手に回って処理するようになっているがゆえに、
ちっとも問題を解決しないのである。それどころか、結果を処理する系がさらに
おかしな結果を生み出すこともある。

原発のごみ処理問題は、ゴミが問題かと思いきや、そもそも原発は大量の放射線ゴミを
出すという仕組み自体の問題なのである。それは壊れるときも同じである。
そうして、現在、福島の一部の人々は故郷を失ってしまったのだ。

政治も同じである。問題が生じている事柄自体を正すべきなのに、つまり、
汚職を働く政治家自身を処罰するべきなのに、その汚職に関わった公務員や民間人に
責任を押し付ける。

多くのケースで、そういうことがはびこりまくっているのである。

問題の発生原因を放置して、結果にだけ対処をするがゆえに、そのサイクルが維持され、
原因が常に結果を生み出し、生み出した結果に対処する仕組みが複雑化していく。
結果として、そもそもの原因を断とうとすると、多くの困る人間たちが発生する。
その結果への対処で生きていたりするのだ。

そうすると、原因は明らかなのに、物事は変更されないという状態を生み出す。
そして、その原因を除去すべきと分かっても、対処できない状況を作り出す。
誰も責任をとれない状況を作り出しておいて放置し、それが瓦解すると、社会の問題だと
周りや後世に押し付ける。

これが現代社会の問題である。

もはや、問題の元凶がわかったところで、どうにもならない。
きっと過去の人々も、原因はわかっても、どうにもならない世を過ごしたに違いない。
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