不人気な人間たちー代償行為ー [雑学]

結局、金という手綱がある限り、人はいう事を聞く。これが彼らの論理である。

金でいう事を聞かないやつは、追い出し、金や地位も貪る人間たちが場を牛耳っていく。
これが組織が退廃化する原理なのだろう。そして残念だけど、すでに日本の政治はかなり
腐ってしまった。イエスマンしか周りに置かなければ、力は失われていく。歴史をみれば、
はっきりしている。

でも、上に立つ人間の多くは、どこか我欲が強いものだ。
その動機なにか。ひとつの理由は、自分が嫌われているという事実なのだと思う。

嫌われている人間は、地位に固執する。理由は簡単だ。
地位についていれば、人は周りに寄ってくるからである。
地位を失えば、人は離れていく。

まったく同じように、金もだ。金があれば人が寄ってくる。
だから、金を儲けようとする。

少なくとも、金や地位を欲する心の働きの中に、他者から求められたいという
欲求があるのは間違えない。その意味では健全に他者から求められる人間は、金や地位に
固執する必要はない。

よって、いわゆる良い人は、金や地位を求める馬力が、嫌われ者より小さい。
この馬力の差が長い目でみると、大きい差になるわけだ。大抵の場合、組織では、
いわゆる強欲な人が地位を得る。吠える人間が周りに「譲られて」立場を得る。

だから、地位が組織内の政治で決まるような場合は、これが如実にでるわけだ。

金と地位におもねる人間には、それに似た人間たちが集まる。
今の政府が重用する人間をみればはっきりしているだろう。まさに、嫌われ者の巣窟にみえる。
私は彼らと一瞬たりとも同席したいと思わない。腐臭が画面越しにも見えるではないか。

そんな人間たちを支持する庶民たち。私には全く理解不能だが、
世の中そんなものだと、彼らをむしろ利用しようとする人々を多い。結局同じ穴の狢なのだ。
その意味で、いまのどうしょうもない政府が代表となっているのは日本の程度が分かるという
事でもある。

結局、人に受け入れられない人間は、その悲しさを、地位や金で補償するしかない。
現代は、その手段が存在するという事だ。それが問題を大きくする。


神経科学の知見で面白いものがある。とある群れをつくるサルたちがいる。
彼らはヒエラルキーを持っている。いわゆるボスがいる。

ここに実験者が介入する。ボスの脳に薬剤をうって、セロトニンの量を減らすのだ。
すると、ボスは陥落する。その理由はセロトニン不足のサルは、攻撃的になるためだ。

次のボスが現れたら、そのボスにも薬剤を打つとやはり、ボスから陥落する。
攻撃的になったボスは、嫌われてしまうのである。

なんだか不思議に思わないだろうか?
人間社会では、ボスは攻撃的なヤツな事が多い。つまり嫌なやつが多い。
だが、むしろ、出世していく。サルと真逆ではないか? サルが特殊だからだろうか?

実はこのサルたちの群れでは、ボスの地位をサポートしてくれるのはメスたちと分かっている。
セロトニンが不足して攻撃的になったボスは、メスに嫌われて地位が陥落するのである。
そして、もっと落ち着いた堂々としたオスがボスになる。メスからの支持が大事であり、
好かれる個体がボスになるわけだ。実に王道だと思う。

ところが、人間社会は上記のようにまるで逆さまだ。
それは、一つに人間の組織はホモソーシャルだという指摘ができるだろう。
会社組織は、男だらけである。男の中で地位を確保するという事では、いやなやつの方が、
有利というわけだ。嫌なヤツであろうとも、役立つと思えれば男は付き従うという事である。
というより、付き従う人間がよってたかって、贔屓の人間をボスにすえるという事だ。

女性の社会進出が阻まれているのは、社会通念の問題もあるかもしれないが、
もしかしたら、このような猿的要因かもしれない。つまり、会社で人事を司る人間は、
嫌な奴なので、女性が入ってくると嫌われる事が予測される。そしたら、居心地が悪くなるわけだ。
そのような危険をおかしてまで、女性を職場に含める必要はないと思うのだろう。

よって、自分と同じような嫌なやつを周りを侍らせておくような人間たちの集団は、
女性の採用は控えるのかもしれない。まあ、現実はもっと複雑な力学が働いているのだろうが。

というわけで、サル社会とは異なり、人間社会では、いい人は出世しないのだ。
攻撃的で嫌な奴が、その能力を交渉の場などで発揮する事が、組織にとって有利だからこそ、
嫌われ者の価値は高まる。そして、それがゆえに、さらに金や地位に固執することになる。

こういう人々が、退職するとどうなるか。その事後をつぶさに検証したら、
その惨めさが浮かび上がると予測するのだが、はたしてどうだろうか。
現役時代にかせいだ金で、引退後も地位確保するのだろうか?

こういう男を量産するようならば、そりゃ、家庭でうざがられるし、伴侶にも
袖にされることだろう。仕方がないので、金でつるむ仲間を探すことになる。

ま、それも人の性なんだろう。

人生にコストがかかる人間は、その分、働かざるを得ない宿命なのだ。
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