愚策GoTo:昭和社会崩壊の序章 [思考・志向・試行]

もう自民党の右往左往は酷い事になっている。

彼らのコンセプトは、票田になる経済団体に金を融通するということ。
GoToの話も、オリンピックで来客があって儲かるはずだったゼネコン系の
人々に 金を流すという話だろう。自民党の行動は明確で、何のベールにも
包まなくなったから 意図がダダ漏れ状態である。

それにしてもGoToは本当にやるのだろうか? 都内にさえ泊まらなければ良いと。
ともすれば都内で遊んで、近隣の県に泊まれば良い。 ほとんど無意味に思える都内除外の方策。
そして、結局、キャンセル料を政府が持つみたいである。 何がしたいのか全く謎になってきた。

やることなすこと、ちぐはずがものすごい。 そもそもGoToだって、移動してほしいのか、
ほしくないのか矛盾が酷い。 都内ではなるべく街に出るなといっておきながら、
国全体としては旅行にいけという メッセージを流す。欺瞞がひどすぎて話にならない。

これは各所で分断を招く。首都圏からきた客と、ローカルの客では扱いが変わるかもしれない。
東京付近からきたというだけで、怪しい目でみられるだろう。でも仕方がないではないか。
そういう蓋然性の高さがあるからこそ、都内では移動はどうかという話になっているのだから。

それから、いまいち不明なのは、GoToの補助がでないからとキャンセルする人々である。
旅行に行きたいなら行けばいい。それが自由の国だ。まさか補助があるから行くと決めたのか?
得をしたいから旅行にいくというのか? それでは目的が違うであろう。

およそ、GoToによって明らかに拡散する。ヨーロッパ、特にイタリアで問題になったのは
都会に出ていた若者たちが実家に戻ってコロナを拡散させてしまうことだった。全く同じ事が
日本でも起こるだろう。東京や大阪など都会に人口を集中させてきた結果が、コロナ拡散に
つながる。

果たして、感染者数が増えた時の責任は、誰がとるというのか。きっと、いつも みたいに、
そんなことは想定外だとか、感染が増えているのに「GoToのために感染が 増えたとの見解には
当たらない」という意味不明な日本語を発するのだろう。 こんな異常な政権をまだ支持すると
いう愚昧な国民たち。 この前の都知事選をみればわかる。

どう考えても宇都宮氏や山本氏に票がもっと入って良い。 だが、何もしない、ただ横文字を
並べるだけの小池氏が再選した。それも、投票率はぼちぼち という状況でだ。
つまり、市民は政治リテラシーのかけらもないという事である。

まあ、もういいんじゃないか。日本が崩壊しても。そう思えてきた。
思考方向はもう、なんとか立て直すという方向ではあり得ないと実感した。

既存の体制崩壊を前提にする他無いのだ。
これを読んでいる読者には、その準備をしてもらいたい。既存の体制は崩壊するという
覚悟である。そして、その対策である。それには、およそなるべく身軽になることだ。

例えば、まだ顕在化していない経済的問題。もうそんなに遠くない所で、かなりの商店が
なくなる。加えて、病院なども経営が悪化し、数が減ることだろう。そういうインフラが
不安定化した時に、仕事があって、食い扶持を確保できるのは誰だろうか?

都会のサラリーマンなどは、最悪かもしれない。都会近郊に住宅ローンを抱えて、
出勤する人々の事だ。彼らはこれから数年、下手をするとずっとコロナ感染の可能性を
抱えて、都会近郊にすまねばならない。その仕事が持続するのかもわからないのに。
そして、その賭けに失敗したならば、住宅ローンどころの騒ぎではなくなるだろう。

また、食料を完全に他者に依存しているがために、その流通が滞ることが起こったら、
とんでもない額の金を必要とする事になる。文字通りインフレになるのだ。
それにも関わらず政府は増税を試みようとする。なぜなら体制に配り続ける資金を
確保 したいからである。彼らは、美辞麗句を並べ、「国民のため」という大義をかかげて、
一部の人間達だけに金を横流しする。そういう利己的な人間たちが巣食うのが永田町である。
残念だが、田中角栄のような政治家はいないのだ。国はますます阿漕になるはずだ。

住宅ローンを払えず、会社の売上が下がり、場合によってはクビを来られるような
そのような脆弱な立場なのがサラリーマンである。コロナはこれを突きつけてくる。
そういう万が一は、どこか念頭に置くほかない。 コロナは自然現象である。

陰謀論もあるけれど、別段そんなものが無くても、いつの時代も 流行り病は存在した。
そして、その時、その時で人類は生き延びてきた。

そういう視点 からいえば、これは普通の事なのだ。何も特別なのではない。
むしろ、ここ70年程の時代が稀な現象であったのだろう。それには高度経済成長も含まれる。
現代はその時代のやり方をいまだに信奉し、その価値観の中で、生きようとしている。

そこにこだわる方が変であろう。 現代社会はあまりにも計画的である。
論理的に社会的な事柄を考えすぎである。 それが駄目だということは、ソ連の崩壊をみれば
明らかであろう。彼らの計画経済は 巨大官僚利権を生み出し、硬直化したシステムは自ら
瓦解したのである。 この場合のポイントは決して、共産主義や社会主義という話ではない。

ソ連が崩壊したのは 「経済というオープンシステムを、人智によって統制し計画できる」
という思想がためである。 これは、現代日本そのものである。日本におけるシステムが、
ソ連と相似形であるのだから、 そのシステムが崩壊するのは時間の問題なのだ。

多くの人はこのことを全く勘違いしている。思想が問題なのではない。仕組みが問題なのだ。
人がやることは、所詮、そんなに変わらないものだ。ソ連だろうが日本だろうが差はない。

その人類が、似たようなシステムを用いていれば、結果は同じ事になる。 現代日本は、
国がかなりの金を国民から巻き上げ、その金を体制側に都合がよい人々に
配る事で仕事が回る仕組みである。この仕組がうまくいくのは、常に経済成長している時だけ。

そうでなくなったのが20年前である。まさにバブルが弾けて、この仕組は破綻した。
だが、 それまでにためておいたものでごまかし、システムを動かし続けてきただけに過ぎない。
むしろ、日本はこの20年でももっと、タイトにシステムを駆動させようとしてきた。

国家の権力を強め、国民を統制さえすれば、元の昭和社会に戻せると思ったからだ。
あらゆる人の行動を管理し、物事を計画し、うまく振る舞おうと努力した。その結果
システムはますます硬化し、特定の状況以外ではうまく動かないものになった。そして、
人もそういう人になるよう適応してしまった。 結果として、政治リテラシーを始めとして、
自分では一切ものごとを考えようとしない愚昧な 人々の群れになったのだ。
何しろ、総白痴化したのだから仕方あるまい。

タイトなシステムで は、個々人が考えて動くと困るからだ。言いなりになる人間を増やし、
奴隷化しないことには このシステムは維持できない。逆に言えば、そのように機械的な事しか
出来ない人間がのさばる 仕組みを作ったのだ。 問題はもう明確であろう。オープンシステム
である生物圏に生きている我々は、脳化を推し進め 過ぎたのである。それは資本主義だろうが、
共産主義だろうが関係ない。養老氏がいう 「こうすれば、ああなる」思想こそが、
現在の日本の停滞の本質である。そして、常にその かつてのシステムの延命を第一義的に
考えるのが、東大エリートを擁する官僚たちである。 ならば、日本という国は、現状維持だけが
至上命題となるのは明らかであろう。新しいことなど が始まったら困ってしまうのだ。

同じ事は私企業ですら起こった。大企業の人々は、放おって置いても儲かる仕組みを作った。
システムである。このシステムを回し続ける事。これが彼らの至上命題である。全く国の官僚と
同じであろう。そして、国と大企業連合は、仕組みを維持するために全力を尽くす。

その結果が、まさにGoToキャンペーンであり、オリンピックであり、万博なのだ。

もう時代が流れ、何が儲かる事なのか、なにが価値あることなのか、そういうものが変わった
のに、相変わらず、国や大企業はかつての価値観に生きている。その価値観から変わることが
不可能なのだ。みんなどこかでおかしいと思いつつ、本音を押し殺して生きている。

この国にはもはや、諦観しか存在しない。そんな国で誰が子育てしようと思うのか。
そして事実、子育てしにくい環境しかない。大きな視点でみれば、問題は明らかであるし、
それを変える事は容易い。かつての価値観をかえて、より生活重視の社会を築けばいいのだ。

さてさて、コロナはこの社会変容を引き起こすための、きっかけとなるのか。 それとも、
既存体制へと戻そうとする断末魔の叫びをますます大きくさせるのか。 残念だが、
テレビばっかり見ている50代以降の人間たちが牛耳る日本は後者でしかない。

だからこそ、自衛である。そのための準備である。 これを読んだ奇特な方々に告ぐ。
「崩壊の序章に入った。備えよ!」 私がいいたいのはそれだけだ。
今後は、どう備えるべきかを考えていきたい。
nice!(0)  コメント(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。