仕事してるフリー中間管理職ー [思考・志向・試行]

完全に邪魔な存在だ。

おそらく、多くの企業で困っているんだろう。
小さな組織ですら、困る存在、それが中間管理職的存在である。

中間の人間の大問題は、仕事の直接的成果がない事だ。
自分で作業をするわけでも、新しいプロジェクトを作るわけでもない。
つまり、自分で「生成」することができない。

すると「生成」を他人に依存して、それを自分の成果とするというマインドが育つ。
本当は他人の仕事なのに、立場的に自分の仕事といいはる権利を有すると勘違いするわけだ。

狡猾な振る舞いとしては、一見すると自分に判断する能力や権限があるかのよう振る舞い、
実態としては、宮台真司流にいえば「任せてブーたれる」何もしない人である。

部下の仕事をチェックするという行為は、部下の仕事内容をチェックできるという
判断能力を有する事が担保されている時だけだ。他部署の結果を判断できることはない。
ただ意見するだけに過ぎない。

自覚がある中間管理職は別によい。しかし、無自覚な管理職が存在する。


日本のでかい組織にはおそらくこういう「任せてブーたれる」人間がゴロゴロいるんだろう。
そして、出てきた生成物に端からケチをつけて仕事をしているつもりになっている。
ケチをつけるなら自分で直せばいい。教育が必要なら、どうやればいいのか教えればいい。
ただそういうことだろう。

大抵の物事は正解がない。だから、ただ中管理職の人間のセンスや感覚で、物事が判断される。
自分で作り出さない人間には、その判断は常に曖昧なものになる。なぜなら、責任を取りたく
ないからだ。日和見主義で、なるべく叩かれないもの、行為を選ぼうとする。わざわざ挑戦して
失敗する理由がないためだ。自分は中管理職としての立場を守りたいだけであって、生成物を
良くしたいという考えは薄い。

こういう人間に囲まれた開発陣、とりわけ若者たちはその判断の保守性に飽き飽きするだろう。

そんなこんなしているうちに、中国やアメリカのグループに先を越されてしまった。
テクノロジーは常に若者の味方である。年寄りに物事の判断を任せていると、あっという間に
取り残されてしまう。残念だが、日本はそれを完全に体現してしまった。

大手メーカーには優秀な社員がいる。技術がある。だが、それらは決してスムーズに活用されない。
挑戦するよりも、自分の立場を確保するためだけに仕事をする人間たちで上層部が満ちているからだ。
これは構造上しょうがないのだろう。

これを是正するならば、失敗する事が管理職につくための条件にでもしない事には、
無理である。ほどほどを取り続ければ出世する、だとしたら、誰が新しいことをやるというのか。
インセンティブはそこには存在しない。するわけがない。

これをあまり「老害」とくくりたくはないが、日本はあらゆる場面で老害に出くわす。
若者が自由に挑戦し、物事をすすめていくという事に、あまりに保守的である。
そうして若者たちは、その能力を失っていく。そして気がついたら、かつての中間管理職へと
生まれ変わるのだ。そうして、今日も「任せてブーたれる」のである。

文句だけは一人前で、物事を判断しない人間に決断などない。
そういう人間は「大人」とは言わない。口を出すなら手も出せ。
それが中間管理職にいいたい事だ。それができないなら、意見にとどめ、部下に任せろ。
それが一番まっとうな組織である。


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